ACCESSシステムをXEAD Driverでリプレイス

Microsoft Accessは、大変小回りが利き便利な業務ソフト開発環境です。
テーブルとフォーム、テーブルとレポートの連携が便利で、
ODBC経由で様々なデータベースサーバーへも接続できる。
強力なパススルークエリ、VBAを使用してのWindowsAPIを呼び出しでPCの機能をフルに利用できるなど、
大変魅力のあるアプリケーションです。
ユーザーの相互協力による、Webサイト等での情報が豊富です。

しかし、次の点で苦労がありました。
商用プロダクトなので内部がブラックボックスであり、
「このプログラムは不正な処理を行ったので強制終了されます。」などの
エラーへの対策への原因追求が難しい。
サービスパックの適用がされるまで、対処が不可能な場合も少なくない。
ソースコードの管理が難しいのでバージョン管理に難がある。
開発環境VBEが現状では機能不足である。

Eclipseプラグイン等でVBAが開発できれば良いのと思うのだが実現されるのは困難で、
むしろ開発プラットフォームを変更するほうが、様々なリソースを活用でき、
Access固執する必要がなくなってきた。

1.	AccessからのXEAD Driverへリプレイス
(1)	サンプルシステム
元ネタはhttp://www5a.biglobe.ne.jp/~fpeo2/mag2smpl.htm
MyACTv3r6m会計管理システムです。
詳細な解説がメーリングリストのバックナンバーとして整理されています。

基本のデータモデルは、渡辺幸三著、業務別データベース設計のためのデータモデリング入門
http://www.amazon.co.jp/dp/B009QRF3JQ

第6章	会計管理が元になっています。興味のある方はこちらも参照してください。

AccessのテーブルをPostgreSQLへアップサイジングしました。
XEAD Driverのお作法に合わせないと、移行が難しいので、変更点を記録します。

実際にシステムの開発をする場合には、
細かな変更点ですがシステムの規模によっては影響の範囲が級数的に広がります。
小規模なサブシステムで慣れてから全面移行することをお勧めします。

おそらく、慣れた段階で設計をし直しXEAD Driverに最適化することになると予想されます。

リプレイスするための要点をまとめた、資料および成果物をgithubに用意しました。
https://github.com/kurokouji/kaikei2013
XeadKaikei2013.pdf(XEAD Driver活用レポート.doc)
XeadKaikei2013-05.xeaf (XEAD Driver 仕様書)
XeadKaikei2013.xead (XEAD Modeler 設計書)
kaikei01.sql (PostgreSQL ダンプファイル)
 pgadminIIIなどで、localhostにkaikei01データベースを作成し、sqlコンソールで実行してください。
 データベースの接続アカウントは、IDとパスワードはご自身の環境にあわせ修正してください。

修正点
XeadKaikei2013-05.xeaf のデータベース設定
XeadKaikei2013-05.xeaf のスクリプト関数104行目

仕訳伝票入力画面


帳票表示画面


以上、参考になれば幸いです。