面白すぎる、TeX
Accessで作成された業務ソフトをrmenuにリプレースすることが可能か検討中である。 「rmenu」は、下地忠史氏が、開発中のオープンソースソフトウェアである。 Rubyフレームワーク http://www.onas.asia/rubyfuremuwaku 業務ソフトに欠かせない帳票処理、Accessではレポート機能で構築する。 レポート機能が使いやすくできているので、Accessをやめられない原因のひとつ。 「rmenu」の帳票処理は、オープンソースのTeXを利用して構築する。 TeXは、「テフ」と読むらしい。 TeXは、組版ソフトである。 TeXを利用して、Accessでのレポート機能を置き換えられる。 具体的には、TeXの文法により、帳票の雛形となるTeXファイルを作成する。 TeXは、テキストファイルで記述する。 プログラミング言語のような、記述方法だが慣れると可読性が良く、 再現性も高い。思い通りにならなくても、ソースファイルを確認し、 然るべき対処をすることができる。 バイナリ形式で保存されれいる某社のワープロソフトなどは、 思い通りに行かない原因が特定できずトラブルに対処しにくい。 オープンソースであれば、訳の解らない悩ましい状況は回避される。 GUIで帳票のレイアウトデザインをするためのツールもオープンソースで 用意されている。 LYXが利用できる。操作自体は一般的なワープロである。出力をLaTeX(plain)に選択することで、 TeXファイルを出力できる。 帳票に対するデータソースの設定は、TeXソース中に、置換文字列を埋め込むことにより、 データベースと連結できる。 標準的な帳票として、ヘッダ部、ディテール部、フッタ部で構成されるが、 ヘッダ部なら@h1、@h2... 、ディテール部なら@d1、@d2...、フッタ部なら@f1、@f2... のような置換文字列を埋め込む。 データベースと置換文字の置き換えは、rmenuが請け負ってくれる。 置換ルールは、jsonファイルに仕様定義され、一般的な帳票であればプログラミングの必要は無い。 Accessのレポートには、様々なコントロール利用できる。 バーコードコントロールはそのひとつの例であるが、 TeXにもpst-barcodeと呼ばれるパッケージが用意されている。 よく利用されるJAN13コードからQRコードまで対応している。 pst-barcodeのpdfドキュメントがここにあります。 ftp://ftp.u-aizu.ac.jp/pub/tex/CTAN/graphics/pstricks/contrib/pst-barcode/pst-barcode-doc.pdf また、このドキュメントのtexファイルもダウンロードしてご覧いただきたい。 http://mirrors.ctan.org/graphics/pstricks/contrib/pst-barcode/pst-barcode-doc.tex TeXには、20年を超えるような歴史があり、日本語化のために多くの方々が尽力してこられた。 特に文字コードの問題は、悩みの種だったが、現在はUTF8に対応しつつあり、 様々なクライアントで共通した文字コードで、利用できるようになってきた。 TeX 関連のファイルやソフトウェアが、CTAN http://ctan.org/ に集められている。 プログラマーなら、TeXを知って損は無い。きっと知的好奇心を刺激してくれること間違い無し。 TeXに興味をもたれたら、単行本、奥村晴彦著、LaTeX 2ε美文書作成入門 を一読してください。 Web上の情報は多すぎて、混乱のもとです。現在第5版が出版されている「LaTeX 2ε美文書作成入門」は TeXが体系的に整理され、理解するための近道となるでしょう。