データモデリングを理解するには
自分の経験から、POAでシステムを構築してきたエンジニアが
DOAを理解するためには、いくつかの壁があると感じている。
こだわり、思い込みを排除することが必要。
1.実装から離れなければならない。
実装出来てなんぼという意識を捨てる。
この意識がPOA(プログラム中心アプローチあるいはプロセス中心アプローチ)の根底なので、
DOAの理解を困難にする。
2.トップダウンで考えてみる。
トップダウンでデータモデルをでっち上げる。
概念モデルの設計をしてみる。
最初は概念モデルだトップダウンだなんて、「絵に描いた餅だ」みたいな意識があるかもしれないが
DOAがわかるころには、システムの設計図としてどの程度の括りで表現する必要があるのか身につくでしょう。
3.DOAを知る友人が言っていた。DOAはある日突然、解かるようになると。
DOAは、言語を理解することに似ている。
他人のモデリングをいいとこ取りして、自分のシステムに組み込もうと思っても
しっくり行かない、まとめられない。
単語だけを並べても、意味の通じない文を作るようなこと。
単語を覚え、文法を理解し、文章を組み立てられるようになる瞬間がある。
子供が言葉を覚える。外国語を話せるようになる。言葉を習得するには根気、
時間が必要。
DOAの習得もあせりすぎると、挫折することになるので気長にいきましょう。
できれば、DOAを教えてくれる友人や師匠を訪ねてみましょう。
DOAのお師匠さんたちは、DOAの普及を望んでいますから親切なかたが多いようです。
DOAの普及は、社会のDBインフラの向上につながると考えているからです。
4.見えないところを設計するのがDOA
ビル・マンションなら、鉄筋やコンクリートを材料とした応力計算がDOA。
ボトムアップでシステムを構築することは、応力計算なしに、
壁やインテリアから構築して行き途中で傾いたところで、補強の柱を入れていく。
日曜大工程度なら設計は不要かもしれないが、企業システムは設計無しでは危うい。
5.エンティティとテーブルの違いを理解する。
概念モデルの設計段階で、細かなRDBMSのテーブル仕様を考慮していては、
枝葉末節に振り回され設計が進まなくなります。
概念モデルのエンティティを現実の物理モデルのテーブルに、展開する場合は、
実装対象のDB製品のテーブル仕様にあわせて調整する必要があるが、慣れれば
単純作業だ。
6.教科書は十分にそろっている。
DOAの歴史は古く、手法もツール、書籍も普及している。
DOA本の著名な方々と、紹介・利用されているツール。
著者 | お試し版 | 製品版 | |
---|---|---|---|
椿正明 | TH型 THモデラーVer6.0aフリー版.zip | フリー機能限定板 | |
佐藤正美 | T字形 TER−MINE試用版30日 | 通常製品版 V2.0 \198,000〜 | |
渡辺幸三 | 渡辺式 XEAD Modeler Ver1.3フリーソフト | 無料 | |
梅田弘之 | ER図 SI ObjectBrowser ER 30日間機能制限なし | \162,400 | |
真野正 | IDEF1X ER/Studio 7.1 (Standard Multi-platform) | ¥600,000 (税別) |
渡辺幸三氏のXEAD Modelerは、本格的に使用できるフリーのモデリングツールです。
ttp://homepage2.nifty.com/dbc/xead.html
XEAD Modelerの成果物であるコンセプトウェアも
財務管理、科目履修管理、販売管理、生産管理、自治体の5例が公開されています。
ttp://homepage2.nifty.com/dbc/referenceModel.html